キャリアコンサルタント自己紹介②

伊藤の自己紹介記事の2回目です。前回1回目では、自身のキャリア形成になくてはならない存在だった「メンター」についてお話しさせていただきました。

2回目では、Glue(グルー)の意味やカウンセリングルームのありたい姿「第3の居場所」への想いなどを中心にお伝えできたらと思います。

自分だけではなかった「誰にも頼れない」

他にも多くのメンターと呼べる人がいます。そして皆さんにもきっとそうした出会いがあったと思います。メンターとの出会いを本当にラッキーだと思っていますし、心の底から彼らに感謝をしています。どうやって恩返しをしたらいいだろう?ずっとそう思っていました。

ひとまずは、わたし自身がメンターから教わってきたことを実践し「クライアントのメンター」になれるよう心がけることで、クライアントが現状の苦しさから解放され、もっと楽しく仕事ができるようになるための支援をする。そう思って今まで4年間、企業内での面談や個別カウンセリングを重ねてきました。

もしかして、こんな不安が頭をよぎっているのでは?
・先をイメージすると言っても暗いネガティブなものばかりが浮かぶ…
・これから何をしたいのか、どうしたいのかわからない…
・変わりたいとは思うけど何をどう変えればいいのかがわからない…

こうした考えは実は習慣でありクセのようなものです。染み付いて当たり前になっているから自分で気づくことは難しい。だからこそ、そこに気づかせてくれる他者の客観的な「目」が大切なのにも関わらず、家でも職場でも悩みは話さず「誰にも頼れない」そう思い込んでいる方は多いのです。

あるベテランマネジャーの女性は、「10年以上この仕事をしてきたが人前で涙を流したことはほぼなかった。立場上、仕事の悩みをフランクに話せる人は職場内には一人もおらず、解決策を見つけられずにいた。これから何をどうすればいいのかがわかり、今が一番、仕事を楽しく感じる」と、話してくれました。

また、一人のリーダー職の女性は「自分一人でなんとかしなければ、とずっと思っていました。誰にも話したくない、聞かれたくないと感じ、人に相談することもありませんでした。ですが、これまで何の感情も湧かなかったことに対して今は優しい気持ちで見れています。不思議な感じですが、仕事だけでなくいろんなことにワクワクできている自分がいます」と、おっしゃっています。

どうしてわざわざ孤独を選んでしまうのか?

なぜ、働く人にこうした問題が起きるのか?そしてメンタル不調や人間関係の悩みが生まれる理由も、それをどう昇華すればいいのかも、自慢じゃありませんがこれまで20年以上も突き詰めて考えてきました。いや、考えざるを得なかったというのが正しいかもしれません。

クライアントとして関わる多くの女性たちと「なぜ今まで誰にも話さなかったのか」ということを考える場面で、相談できる人がいないと思い込み、一人で苦しんでいたことを涙ながらに語る彼女たちを見た時、わたしは改めて自分自身が過去に「ひとりでやってやる」と意固地になっていたこと、そしてメンターの支えのおかげで考え方のクセを、そして人生を変えることができたことを思い出しました。

どんな人であってもその時の環境やメンタルの状態がパフォーマンスに影響を与えることがあると思います。特に「共感」の比重が大きい女性はモロにその影響を受けやすいといえるかもしれません。その時に、弱さとの戦いを一人で背負いこんでいたとしたら、どんなに強靭な心の持ち主だって簡単に潰れてしまいます。

ですが弱っているときに限って「ひとりでなんとかしなきゃ」「自分で解決するべき」と周囲の支えやサポートを自分から求めることができないのが人間です。手を差し伸べてもらえる場所、安心して自分のことを話せる場が絶対に必要だと思います。

相談を受けるとは寄り添うだけでも助言するだけでもない

たとえばこんな悩みありませんか?
・努力しているはずなのに結果が出ず、諦めの気持ちが強い
・毎日毎日業績や売上数字のプレッシャーに追われて苦しい
・やるべき仕事はわかっているのに気持ちが追いつず、タスクが増える一方
・職場に苦手な人がいるおかげで毎日イライラし、そんな自分が嫌だと後悔する
・若手や新人が何を考えているかわからず、適切な育成が出来ない
・チームは文句や愚痴ばかりでやる気が見られず不満をつい周囲にぶつけてしまう
・仕事にやりがいを感じず、自分の居場所がない。辞めようかと考えている
・役職に就いたが、部下が付いてきてくれるか自信が持てない
・尊敬できる上司もいない、誰にも頼れず仕事も悩みも一人で抱え込んでいる
・この職場には自分が活躍できる場所がないと感じる
・今のままではマズイのはわかるけど、具体的に何をすればいいか浮かばない

働く女性たちは、常に心の中で上のような悩みを抱えながら働いています。その悩みはあまり表に出すことはありません。言いたくないし、言えるわけがないと思って、誰にも話さずにいるのです。「こんなこと言っても周りに迷惑をかけるだけ、何の解決にもならない」とひとりで抱え込んでいる。

もしかするとそれは、キャリアや経験を積んでいるゆえに考え方のクセが凝り固まっているからかもしれません。改めて自分と向き合うことで「自分を大切にしない」という間違った習慣を手放さないといけない。その上で物事に対する新しい見方や捉え方を受け入れて、自分の中にある物事を見るフィルターをアップデートさせ、未来のポジティブなイメージを持って「意欲」や「可能性」を感じられるようにすることが問題解決の本質です。

そのためには寄り添うだけではない部分も必要になります。出会ってきたメンターは皆、相手に寄り添いつつも、必要な助言、新たな価値観、目線を広く高く持つこと、痛みに向き合う勇気などを人に提供する方たちでした。

また「必要だろうがそうじゃなかろうが、自分から手を差し伸べる」という姿勢が大切なことも学びました。「助けが必要なら、相手から来るのが筋だろう」のような考え方は全く持っていない。与える精神という表現しか浮かばないのですが、メンターにはそうした資質が求められるということなのです。

誰もが誰かのメンターになる、そういう社会にしたい

これまで企業内での面談や個別カウンセリングを重ねる中で、価値観や物事の見方をアップデートさせ、未来のポジティブなイメージを持てるようになったクライアントは「今が一番、楽しくて充実している」とキラキラしていて、その変化を感動とともに見てきました。

でも、それだけではまだ足りないということに気づかせてくれたのは実はクライアントでした。
「これからは自分も、人に寄り添い、役に立ちたいんだ」と話してくださる方々がいたからです。
メンターから教えられたことを実践してきて一番嬉しかったのがその言葉でした。

「自分も人の役に立ちたい」そういう人たちの活躍の場を増やしたり、学べる場を作ったりしたい。そのためにもまずは、もっと多くの人に仕事や人間関係、そしてキャリア(生き方)に関しての悩みを解決して「働くことが楽しい」と「今、とても充実している」と感じてもらう必要があると思っています。

キャリアカウンセリングを通して「つなぐ」ことを目指す

悩みや問題の大半は実は、その人が持つ考え方のクセや行動の傾向、価値観や固定観念、物事の見方のフィルターなどにより「ネガティブなイメージ」を引き起こしているために、身に降りかかってくるものです。

「大丈夫、なんとかなる」一見、楽観的すぎるようにも見えるこの言葉は、他者からの「新しいものの見方や視点」を素直に取り入れ続けることで確信に変わっていきます。

キャリアカウンセリングで悩みや問題はこのように変わります

・不満しか出てこなかった毎日が感謝の言葉に変わります
・小さなことにも感情が持て、人にも自分にも優しくなります
・言い出せなかった本音が言葉になって自然に出てきます
・「本当はこうしたかったんだ」という本心を見つけることができます
・あんなに嫌だった同僚が大切な仲間に変わります
・軽蔑していた上司が自分を認めてくれる存在になります
・やる気のなかった若手から相談を持ちかけられます
・周囲から必要とされている実感を持てます
・転職よりも大切な「今すべきこと」を見つけられます

キャリアカウンセリングを継続することで、こんな風に働く楽しさや自分がここに存在している意味、受け入れられる幸せ、誰かに貢献できる喜びを実感できるはずです。

そして、支えてくれる人がいることのありがたみや温かさを実感し、仕事を、人生を楽しむことができるようになったら、今度は誰かのメンターとなり、別の誰かにも「仕事は楽しいんだ」と感じてもらえるように動くこと。この循環を目指していきたいとわたしは考えています。

そうやって社会の中に「誰もが誰かのメンターになる」という状態を増やしていけば、いつか日本中のすべての人が「メンターでつながる未来」も創れる、と本気で信じています。

カウンセリングのありたい姿

仕事の悩みは「人」と「環境」が相互に絡まって生まれています。そのからまりをほどきながら整理し、新たな考え方でつなぎ直すことがカウンセリングの意義だとわたしは思っています。

強がらず意地を張らず素直に「助けて欲しい」「どうすればいいかわからない」と言える場所が欲しいという切実な願いは、経験上わたし自身が一番よく知っているつもりです。だから安心して相談できる場所を作りたい。

相談できる人が誰もいない状態を限りなくゼロにする、そういう社会になることを願って、仕事の悩みに関するカウンセリングをご提供しています。そして人と人をつなぐ、個人と組織をつなぐ、ひとりとチームをつなぐ。クライアントにとってそういう場所でありたいという想いもあります。

キャリアカウンセリングそのものが家でも職場でもない「第3の居場所」となって、ひとりでも多くの働く人が自分らしく仕事に向き合えるよう支援することが、わたしを支えてくれたたくさんのメンターへの感謝を贈る「恩送り」になると信じて、活動を拡大していきます。

ぜひ気軽に遊びに来てください。
まずは苦しさやモヤモヤをゆっくり聴いてもらう体験をぜひ味わってほしいです。