【キャリアカウンセリングの意味と目的】なぜ定期的に相談するのが大切なのか?

「面談をやる前はホントに嫌で嫌で、できればやりたくないと思っていたんですよね」
「自分のことを話しても迷惑をかけるだけで意味がないと思う」
「私の立場で愚痴っぽくなるのは周りの士気に影響するから誰にも話せない」
「こんなことを言ったらどう思われるだろう?と考えて躊躇してしまう」
「どうせ理屈で返されて終わりだから、思ってることなんて言わないほうがいいんです」

上記はどれも「職場で悩みを相談できる場所はありますか?」という質問に対する働く人たちの答えです。

仕事上で抱える悩みは人それぞれで内容も多岐に渡りますが、皆さんはそれを誰に相談していますか?
会社の同僚・上司、友人・知人、家族などに話を聞いてもらうことが多いとは思いますが、実際には上記のような理由で「話しにくい」と感じているようです。

誰よりも「会社に、上司に貢献したい」という想いが強くて責任感があり、良くも悪くも人を信用せずに「自分がやらなければ」と一生懸命。任せて中途半端にされるくらいなら自分でやったほうがいいと仕事を抱え込み、気づかぬうちに心身ともに疲弊状態。こんな感じの働く女性は特に「誰にも話せない」といつの間にか悩みを抱え込むようになってしまうことが多いわけですね。

実際にお受けした事例から(ご承諾をいただいた範囲で掲載しています)第三者による定期的なキャリアカウンセリングがなぜ効果的なのか?をお伝えしたいと思います。

自己理解が最初、そして他者理解、仕事理解へ

上司の方が外部委託の企業内カウンセリングにより変化し、前向きに楽しく仕事をするようになった姿を見て「自分もそんな風になれたら」という気持ちが生まれたという方の事例です。一番最初のカウンセリングで「もう少し自分をご機嫌にしてあげて」と伝えたセリフが印象に残っています。

思うように結果が出ない現実、やってくれない部下、イライラと焦りに振り回されている自分にばかり目が向いて混乱し、ちっとも毎日を楽しんでいないということにさえ気付いていなかった様子。

ほとんどの人が、どうなったら「楽しい」と感じるのか?どういう状態がベストなのか?何が思うようになっていないのか?など、ひとつひとつ問題や悩みを掘り下げて自己理解を深めることで、最終的に「自分はどうしたいのか?」という疑問への答えを見つけられることができます。

ほかにも、他者理解(部下)を深めていき、部下の特性を見極め、それに合わせた伝え方(コミュニケーション)を見つけ出したり、自身のモチベーションを下げる要因となるものに気付いてどう向き合えばいいかを考えたり。

さらに、自分のいる会社で何を成し遂げるのか、求められている役割は何なのか、そこで能力を発揮するには何をすれば良いのか…など、大抵カウンセリングは回を重ねるごとに内容盛りだくさんになっていく。定期的な継続カウンセリングのいいところはそこだと思うんですよね。

カウンセリングの終わりには「そうですよね!なんだかできる気がしてきました!」とおっしゃっる人が多い。それはつまり、明日からどう考えて行動するかがわかるということです。

カウンセリングで得られた変化

冒頭の彼女が1年間の継続カウンセリングの終了を迎える日。

「任せるくらいなら自分で」と人のことも自分のことも信じられなかった彼女は「自分一人で考えようとしたら終わりだって今は思ってます」と言う。部下を純粋に褒め、感謝までできるようになり、仕事の上で掲げたテーマに向けて「よし、あとはやるだけ」「やれる気がする」という前向きな状態へと変貌を遂げた。

本当に同じ人だろうか?(笑)まるで別人みたいでした。

努力や変化を振り返り「ほんとうに頑張ってきましたね」と伝えると泣き出して。
カウンセリングではこれまでにもたくさんの涙を流してきた彼女だったけれど「最後はなんだか卒業式みたいだ」と言って笑い合って。「継続は今日で終わるけれど、何かあったら単発でも相談にのるよ?」と言うと「えっ?いいんですか?」とニヤリ。涙の卒業式はまたたく間に終了(笑)またね、と言ってお別れしました。

振り返りと未来を描くことの繰り返し

キャリアカウンセリングと銘打っているけれど、実際キャリアとは仕事で積み上げた能力というよりは、働き方や生き方そのものを表すのだと思っています。生きていく上で、どう働くのか?何を目的に仕事をするのか?何をどう楽しめばいいのか?仕事を通して自分自身を知るためのレビュー(振り返り)とデザイン(未来を描く)がカウンセリングなのだから。

じっくりと深掘りしながら話を訊くこともあれば、こう考えられるんじゃない?とがっつりアドバイスする時もある。「なんでわかるの?怖い怖い(笑)」とよく言われるけど、ときにバシっと痛いところを突いてしまうのはご愛嬌。要するにカウンセリングもコーチングもコンサルもごっちゃにしたキャリアの棚卸しや整理のニュアンスが強いかもしれません。

起きた出来事に自分なりの「意味」を付けられると、その意味を大切にしながら働くにはどう動けばいいのか?が見えてくる。そうやって大半の人が自分の力で答えを見つけていきます。こんな風に今と過去を振り返り、そこから意味を見つけて、未来への行動指針を決め、検証を繰り返すのが定期的なキャリアカウンセリングの最大のメリットです。

泣きながら、もがきながら、焦ったり不安になったりしながらも、人は生きていかなければいけない。
だから「ラクに考える」ためには人の力を借りていいじゃないですか。間違いなくそのほうがパフォーマンスが上がるのだから。どうせ仕事をする(生きていく)のだからもっと楽しんで働いたっていい。そのために、もっとラクに考えましょう。

わたしも、一緒に考えられます。