メンタルをマネジメントする-良くも悪くも「習慣」がその人を作り上げています

お箸の持ち方を習得したのは何才くらいでしょうか?
はっきりとは覚えていなくともだいたい小学生になる頃には持てるようになった人が多いでしょう。

わたしはわりと厳しくしつけをしてもらった方で、お箸にリングが付いた「しつけばし」というのを使って、間違えると叩かれ、泣きながら練習をした記憶があるけれど。そのおかげでしっかりとしたお箸の持ち方ができるようになっていたから今となっては感謝しかないな。

上手に持てるか持てないかは別として、大人になった今、お箸でご飯が食べられないという人はほぼいない。さらに言えば毎日ご飯を食べるときに「お箸ってどうしてこうやって持つんだっけ?」とか「なぜこの持ち方じゃなきゃダメなの?」とか考える人もほとんどいない。

だって、そういうもんだから。
小さい頃から当たり前に、習慣になっている持ち方だからね。

今の考え方は過去から積み上げてきた「習慣」

思い込みとか価値観、信念というのもこれと全く同じで「そうであることが当たり前」であり習慣になっているから、不思議に思うことも、普段考えることもしない。

お箸の持ち方の習慣が身についたおかげで、毎日楽にご飯が食べられる。それと同じように「考え方の習慣=思い込みや価値観」が身についているおかげで、自分にとって「ラク」に物事を捉えられるようになっているんだよね。

たとえば「この仕事を1年やっていますが、全然成果が出なくて自分はダメなんです」というような相談を受けることがある。

本当にダメなのだろうか?
もう1年も続けていること自体、うまくいっていないですか?と問いかけるのね。大抵「でも…」となるんだけど。

それは「自分は何をやっても変わらない」「自分はできない人間なんだ」という考え方の習慣が身についているために「自分はできないから」というフィルターを通して現実を捉えるほうがラクという状態になっているということ。

意識の上では「できない」という現実に直面するのは苦しいけれど、実は「自分は何をやっても変わらない」と信じているから、無意識のレベルで「仕方ないじゃん」と諦めるクセがついている。そうやって現実を片付けてしまうことに実は【楽】を感じているのかもしれない。

気づけないけれど。
というより、ほんとうは気づきたくもないのかもしれないけど。

当たり前の中には「才能」も隠れてる

いつも「そういうもんじゃん」と無意識に考えていることが、お箸の持ち方のように良い習慣だったら問題ないけれど、成長の邪魔をしたり、行動の妨げになっている「よくない考え方の習慣」なこともある。

良くない習慣や思い込みは、人と接することで初めて気づき、手放すことができる場合が多い。自分ではなかなかわからないですよ。だって、お箸の持ち方とおんなじ【習慣・当たり前】なんだから。

さらに言えば。
上記は全てネガティブなイメージの思い込みや思考のクセの話だったけれど、逆に才能とか強みも同じなんだよね。あまりにも当たり前すぎて本人にとっては「誰でもできること」と捉えている。

ハタからは「なんでそんな風にできるの?」と聞かれるけれど、「なんで…って言われても(普通だし)」となるものこそが才能や強みなんだよね。そういうの気づかないままでいる人がとっても多いのがもったいないと思う。

パフォーマンスを落とす思い込みも、パフォーマンスを上げる才能や強みも、どっちも無意識。ここはやっぱり誰かの力を借りて、自分の無意識を知る努力をしないといけないかもしれませんよ。だって自分にとって「当たり前」であることが、強みとも弱みともなるのだから。

ABOUTこの記事をかいた人

キャリアカウンセラー 大野乃梨子

通称はイトウ(旧姓)/ノリさん。ほんとうの自分を知ること、人間関係や仕事の問題解決に向けた考え方、キャリアビジョンの描き方、ビジョンに向けた課題の取り組み方などに特化した記事を書いています。わたし自身もメンタル不調を患って以来20年、自分と向き合うことや人との関わりを長年考え続け、学び続けている最中です。自分をちゃんと理解し、それをわかってもらう喜びが人を動かす。それが「自分らしく生きる」ことだと思っています。